国連気候変動枠組条約第15回締約国会議（COP15）は、2013年以降の地球温暖化防止の国際的枠組みに関する 「コペンハーゲン合意」を大筋で了承する形で閉幕しました。しかしCOP15は、地球温暖化問題への国際的な取り組みが 難しいことを改めて認識させられるものでもありました。
　世界が協力して、地球温暖化問題に的確に対処していくためには、地球温暖化問題、世界の経済社会状況と将来の見通しなどを 適切に理解し、長期的かつ広範な視野を持って対応策を立案・実行していくことが大切です。

　RITEでは、経済産業省の補助事業として「脱地球温暖化と持続的発展可能な経済社会実現のための対応戦略」の研究 プロジェクトを実施しています。このプロジェクトは、社会経済問題、人口問題を含め、地球温暖化問題研究で世界的に著名な オーストリアの国際応用システム分析研究所(IIASA: International Institute for Applied Systems Analysis)と共同で研究を 進めています。
　温室効果ガス排出削減と温暖化緩和、温暖化の影響被害への適応、更により広く持続可能な発展のために、どのような方策・政策が 効果的なのか、また大きな相乗効果を持つのかに焦点を当てた研究を行っています。

　このたび、本共同研究の成果報告会として平成21年度IIASA-RITE国際シンポジウムを開催いたしました。
　また本シンポジウムには、この分野で活躍している国内外の著名な専門家も招きご講演頂きました。

　各報告者による発表資料が、ダウンロード（PDFファイル）できます。以下の発表標題をクリックして、入手下さい。

10:00 ～ 10:05	開会挨拶 （茅　陽一 RITE研究所長・IIASA日本委員会委員長）
10:05 ～ 10:10	来賓挨拶 （西本　淳哉　経済産業省 産業技術環境局 大臣官房審議官）
10:10 ～ 10:50	“Research for a World in Transition” （Detlof von Winterfeldt, Director of IIASA）
10:50 ～ 11:35	“気候変動予測の不確実性と意思決定” （江守　正多, 独立行政法人 国立環境研究所地球環境研究センター　温暖化リスク評価研究室長 ）
11:35 ～ 12:20	“地球温暖化対策と持続可能な社会の形成―日本における低炭素・気候変動適応型社会の提案” （三村 信男 茨城大学　教授）
12:20 ～ 13:30	・・・・・休憩・・・・・
13:30 ～ 14:15	“Transformational Change toward Global ecarbonization” （Nebojsa Nakicenovic, Vice-director of IIASA）
14:15 ～ 15:00	“真に持続可能な社会へ向けて―市民の意識・理解・責任” （枝廣淳子　イーズ代表取締役）
15:00 ～ 15:25	・・・・・休憩・・・・・
15:25 ～ 16:10	“エネルギーの低炭素化” （茅　陽一　RITE研究所長）
16:10 ～ 16:55	“持続可能な社会の実現に向けた中期と長期の地球温暖化対策シナリオ” （秋元圭吾　RITEシステム研究グループ　グループリーダー）
16:55 ～ 17:00	閉会挨拶 （本庄　孝志　RITE専務理事）
	（司会）　松本　真由美

　下記掲載の通り、Raymond J. Kopp氏に講演いただく予定でしたが、米国東部の大雪による影響で来日中止となったため、プログラムを変更し、RITE研究所長茅陽一が代行講演を行いました。

中止となった講演

“The Impact of US Domestic Climate Policy on the hape of International Agreements: Political Economy Analysis of the Copenhagen Accord” （Raymond J. Kopp, Senior Fellow of Resources For the Future）