プロジェクト

先進的二酸化炭素固体吸収材の石炭燃焼排ガス適用性研究

事業名称: カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/CO₂分離・回収技術の研究開発/先進的二酸化炭素固体吸収材の石炭燃焼排ガス適用性研究
委託元: NEDO(川崎重工業株式会社との連名契約)
再委託先: 国立大学法人名古屋大学 大学院 工学研究科
事業期間: 2020年6月25日~2025年3月31日

事業内容

 川崎重工業(株)(KHI)と連携し、石炭火力発電所等の実燃焼排ガスを対象とした固体吸収材によるCO2 分離・回収技術についてスケールアップ試験を実施しています。
 関西電力(株)の協力を得て、KHIがパイロットスケール試験設備(40t-CO2/day規模)を関西電力舞鶴発電所内に建設し、2022年度後半から試運転を開始しました。
 RITEは、吸収性能の高い新規アミンの開発、固体吸収材のスケールアップ合成やベンチスケール試験の成果を基に最適化した固体吸収材の100m³スケールでの製造、パイロット試験設備への供給を実施しました。
 2023~2024年度に石炭火力発電所の燃焼排ガスからのCO2分離・回収試験を実施する予定です。

 

       図 固体吸収法の開発ロードマップ

 

 また、材料劣化機構の解明と劣化防止技術の開発、プロセスシミュレーション技術による効率的な運転条件の検討等も進めています。プロセスシミュレーション技術では、KHIの移動層システムにおいて高い精度(概ね10%以内)でCO2回収量や分離回収エネルギーを予測可能なシミュレータを開発しました。

 

            図 ベンチ試験装置(移動層)シミュレータ

 
 パイロット試験ではこのシミュレーション技術を活用して運転条件の最適化を行なう予定です。さらに、シミュレーションは実際には観測が困難な装置内部での吸脱着挙動を把握するのに役立っており、計算結果は材料開発にも活用されています。

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