プロジェクト

天然ガス燃焼排ガスからの低コストCO₂分離・回収プロセス商用化の実現

事業名称: グリーンイノベーション基金事業/CO₂の分離回収等技術開発/低圧・低濃度CO₂分離回収の低コスト化技術開発・実証/天然ガス火力発電排ガスからの大規模CO₂分離回収技術開発・実証/天然ガス燃焼排ガスからの低コストCO₂分離・回収プロセス商用化の実現
委託元: NEDO(千代田化工建設株式会社、株式会社JERAとの連名契約)
事業期間: 2022年5月9日~2024年12月31日

事業内容

 千代田化工建設、JERAと共同で、天然ガス燃焼排ガスからの低コストCO2分離・回収プロセス商用化の実現への取り組みを実施中です。天然ガス燃焼排ガスに含有するCO2濃度は4%前後と石炭燃焼排ガス中のCO2濃度(13%)と比較して低い一方、酸素濃度は10%程度と高いため、低いCO2濃度においても高いCO2吸収性能を示し、酸化に対する高い耐久性を有する固体吸収材が求められています。RITEは過去に培った知見、技術に基づくアミン開発およびそれを担体に担持させた固体吸収材開発を担当しています。
 2022年度はCO2吸収性能、耐酸化性能に優れた候補アミン化合物を見出しました。また、アミン化合物を担持する担体についても、候補アミン化合物に適した特性を有する担体を選定し、候補アミン化合物と選定担体の組み合わせによる固体吸収材が、目標とするCO2吸収性能を発現することを確認しました。さらに、候補アミンの小規模試作を化学会社にて実施し、工業的製造方法を検討するとともに、2023年度に予定している数100kgの試作計画を策定しました。アミン化合物の担体への担持技術についても高効率となる担持技術の検討を進めています。
 本事業は2022年から2030年までの9年間の事業です。固体吸収材の開発が中心のフェーズ1(2022年~2024年)にてステージゲートを通過すると、ベンチ試験装置での開発を実施するフェーズ2(2025年~2026年)、さらにステージゲートを通過すればパイロット実証試験を天然ガス火力発電所サイトでの実排ガスで実施するフェーズ3へと進む予定です。

 

           図 研究開発スケジュール

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