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日本のエネルギーミックスと約束草案、長期目標の評価

日本のエネルギーミックスと約束草案、長期目標の評価2016年03月02日

2050年目標

2015年12月にパリで開催されたCOP21においてパリ協定が合意されました。パリ協定では長期目標に関して、全球平均気温上昇を産業革命前に比べ2℃未満に十分に抑える、などの内容が含まれることになりました。

日本では、第4次環境基本計画(2012年)では2050年までに80%削減を目指すとしていますが、長期発展戦略策定に向けて、今後、長期目標に関する議論が活発化すると考えられます。

本資料では、それらの議論に資すると考えられるような定量的な分析を実施しました。

2℃目標と整合性のある日本の2050年目標としては、2010年比で0~77%削減程度まで大きな幅が推計されました。一方、2050年80%削減目標について、限界削減費用は6000 $/tCO2程度、成り行きケース比の排出削減費用は年間43~72兆円が必要と推計されました。
 (平成28年3月2日掲載)

2030年目標

2020年以降の温室効果ガス排出削減目標策定の議論が国際的に進められており、2015年末にパリで開催のCOP21において国際的合意を目指しています。そのCOP21に先立って温室効果ガス排出削減目標(約束草案(INDCs: Intended Nationally Determined Contributions))の提出が求められており、米国やEU等は2015年3月末までにUNFCCC事務局への提出を終えたところです。

このような状況の中、日本政府は2015年4月末に、2030年のエネルギーミックスと温室効果ガス排出削減目標(約束草案)を政府審議会においてそれぞれ提示しました。

本資料では、今後の議論においていくつかの重要な論点となると考えられる点について、定量的な分析・評価を行いました。

政府のエネルギーミックス案は、電力コストの抑制、CO2排出削減、エネルギー安全保障・安定供給の3E+Sのバランスの点から、電源構成(電源比率)については概ね妥当なものと評価できますが、エネルギー見通しの点からは、GDPは1.7%成長を見込みながら電力需要は0.1%成長しか見込んでいない(GDP弾性値は0.05)など、過去の実績と比べかなり小さく、世界でほとんど事例がないチャレンジングな見通しと言える結果です。

また、温室効果ガス排出削減目標は、様々な指標で見て、世界主要国の約束草案よりも優れたものと評価されました。しかし、省エネ対策を大きく見込んでいることに起因する意欲的な目標に過ぎるようにも評価され(CO2限界削減費用が他国に比べ極めて高い目標となっている)、その実現性が懸念材料と考えられます。産業の国際競争の視点からも注意が必要であると言えます。また、2050年世界排出量半減目標との関係からも十分な削減目標と言えます。
(平成27年6月2日掲載)

その後、中国や韓国等が約束草案をUNFCCC事務局に提出し、また日本語が正式に約束草案を決定(7月17日UNFCCC事務局提出)したことを受け、分析、評価に反映しました。
(平成27年8月18日掲載)

<英語版>日本のエネルギーミックスと約束草案の評価はこちら

RITEが参画している国際モデル比較プロジェクト「MILES(Modelling and Informing Low Emissions Strategies)」(欧州基金(フランスの研究所IDDRI主幹事)によるプロジェクト)において、日本のINDCを評価、分析しました。国立環境研究所と共に分析しており、その報告書を掲載します。  国立環境研究所、RITE双方の分析において、日本の約束草案における排出削減目標は厳しい目標と結論づけています。
(平成27年11月19日掲載)

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