研究内容

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グリーン化学品生産

アミノ酸

アミノ酸とは、我々生物の体にあるタンパク質を構成する物質で、生命の維持に欠かせない必須栄養素であり、栄養補助食品、輸液などの医薬品・家畜飼料など幅広い分野で利用されています。現在は主にサトウキビを原料として微生物発酵により生産されていますが、人口増加・地球温暖化などによる食糧・耕作地の不足が懸念されている昨今、食料と競合しない非可食バイオマスを原料にするなど、より自然環境への影響に配慮した生産法が望まれています。

当研究グループでは、非可食バイオマス原料の利用に加えて、効率的なアミノ酸生産菌の育種にも取り組んでいます。アラニン、バリンの2種類のアミノ酸について、本来はNADPHを必要とするアミノ酸合成反応を改良し、酵素をNADH型へと改変しました。また、アミノ基供与体として無機のアンモニアを利用できる酵素の探索、導入を行いました。さらにNADH特異的なアミノ酸デヒドロゲナーゼを生産菌に導入するなど、複数の改変により、代謝における酸化還元収支を一致させ、酸素抑制条件において高生産速度、高収率な生産技術の開発に成功しました。

これらのアミノ酸は、パートナー企業との共同で商用スケールでの生産に成功し、国内外のパートナー企業とのライセンス契約での商用化を達成しました。

アラニン

酸素抑制条件におけるアラニン生産の図


<酸素抑制条件におけるアラニン生産の図>

バリン

酸素抑制条件におけるバリン生産の図


<酸素抑制条件におけるバリン生産の図>

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